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警告


桜が散り微睡むような暑さが訪れる頃、冬を越した"奴ら”は行動を開始する。


"奴ら”は古生代より顕現し、古代ギリシャの文献上にもその存在の足跡をはっきりと残している。
それらの種はこの地球史上において我々人間よりも遙かに古参であり、その圧倒的な適応能力を以てして著しく変化する地球環境を生き抜いてきた。

人間は"奴ら”と闘うためにあらゆるツールを発明してきた。
設置型や瞬間凍結型など、利便性を追求した。
それでもその生存能力は、人間の科学力を集結させても完全に粛正せしめることはできまい。


"奴ら”は漆黒の鎧を身に纏い、目にも留まらぬ速さで駿馬の如く駆け抜ける。

ある時には幼年期のそれが足にへばりついるのを見つけ悲鳴を上げた。
ある時には早朝に天井からそれが落下してきたせいで朝食を吹き出し、強引に意識を覚醒させられた。
ある時には洗面所で突然に鏡越しにそれを発見してしまい驚きのあまり歯磨き粉を飲み込んだ。

大抵の人間は"奴ら”を忌み嫌うが、反対に約4000種いる"奴ら”の中には人間の居住環境に大きく依存するものもある。
"奴ら”は雑食故に如何なる場所でも生存可能だが、人間の排出する一般廃棄物は殊更栄養価が高いのかもしれない。
冬越えも1つの理由かもしれない。
人間の住居は暖かく如何にも冬を越すのに適しているようだ。
万が一、冬にチョコボールのような物体が落ちているのを発見してしまった場合、早急にそれを処分することをお勧めする。
それは"奴ら”の卵であり、春が訪れるのを待ち侘びているのだ。



そう。
    人間は"奴ら”を"ゴキブリ”と呼ぶ。


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